写真学習プログラム

 日本写真家協会では、「写真に関する創作活動の奨励、人材の育成、教育に関わる事業」の公益事業として、富士フイルムイメージングシステムズ(株)や(一財)日本写真アート協会の協力で、小学4年生から6年生の児童を対象に、デジタルカメラを使った「写真学習プログラム」を、毎年全国の小学校20校(クラス)校内の授業で実施しています。写真学習プログラムは、単に写ったという喜びだけでなく、当協会の会員が講師となり、「体験参加型」学習を指導することで、物事を注意深く観察し凝視することの大切さを習得、撮影マナーの啓蒙などを学びます。カメラを使って撮影し、写真の優れた「記録・表現することの意味」を理解し、家庭や社会で広く写真を活用してもらおうという願いがあります。2005年(平成17年)から始まり、2023年(令和5年)3月までの18年間で742校、25,146名の児童が体験し、教育現場での成果を上げています。


教室での授業風景

デジタルカメラを手に持って

引き延ばした写真を講評

 


特別協力

富士フイルムイメージングシステムズ(株)
 

協力

ウエスタンデジタル合同会社

(株)ケンコー・トキナー

リコーイメージング(株)

 

長崎県対馬市立豊小学校 4~6年

2回にわたり長崎県対馬市の豊小学校で写真学習プログラムを実施した。1回目は児童一人ひとりにカメラを配り、使い方・撮影の仕方を簡単に説明した後、実際に撮影に取り掛かった。

栃木県那須町立那須高原小学校 5~6年

那須高原小学校の5、6年生は合わせても18名とこじんまりした学校だが、子どもたちの弾ける元気にただただ驚くばかりだ。1回目の授業は写真の仕事について話した。

宮城県多賀城市立多賀城八幡小学校 6年2組

6年2組では、教室内でレンズ付きフィルムカメラで試し撮りをしてもらったが、フラッシュが意外に明るく光るようで驚いていた。友達同士撮り合う姿は微笑ましい。

宮城県多賀城市立多賀城八幡小学校 6年1組

1回目の授業はレンズ付きフィルムカメラとデジタルカメラの違いを説明。ネガやポジフィルムの実物を回覧して実感してもらう。初めて見る子も多く、興味深いようだった。

神奈川県横浜市立池上小学校 6年2組

2回目発表会では、プリントに添えられていたネガの存在に興味を持ち、素手で触っている児童がいたので、ネガとプリントとの関係を説明した。セレクトされた四切プリントの内容の説明と、興味を持った理由を各自に話してもらう。指導者が写真の良さを説明し、他の児童からの質問も受ける形で進めた。

神奈川県横浜市立池上小学校 6年1組

撮影枚数の制限、暗いところでの手動フラッシュ操作、最短撮影距離の問題などを理解して楽しんで撮ってもらうこと。デジカメと違い、撮った画像がその場で見えない、どんな結果になるかの期待とドキドキ感を味わってもらうことを主体に説明した。

茨城県大子町立依上小学校 4年

今回、カメラを持つのが初めての児童がほとんどである。フィルムカメラの裏ブタを開けてフィルムを見せたら児童たちは真剣な目で見ていた。
教室では友人同士で一生懸命に声を掛けて写していた。移動して体育館でのボール撮影は遊びに夢中になった児童もいた。

鳥取県八頭町立郡家東小学校 4年2組

作品発表では、写真家が選び、大伸ばしにした写真を教室後方に壁面展示。児童はその写真をなぜ撮ったのかを説明する。児童自身にも事前に作品としての写真を選んでもらい、モニターに映し出す。その写真をなぜ選んだのかを合わせて発表。

鳥取県八頭町立郡家東小学校 4年1組

フィルムを知らない児童が多いため、予め用意しておいた未現像のフィルムの中身を引き出し、目にしてもらう。フィルム自体に写真が記録されることを児童側に理解してもらうのは、デジタル時代の昨今、少々難しい。カメラの基本的な使い方と同時にフラッシュの使用方法を丁寧に指導する。児童達は的確にレンズ付フィルムカメラを使いこなし、楽しみながら、写真学習に取り組んでいた。

広島県三原市立大和小学校 6年

42人と人数が多く教室だけの授業になった。撮影に入ると真剣に一枚を大切に考えて撮影していた。残りは自由課題にした。山間の小学校で、写真には農作業をする人物や田植えの終わった夕焼けの田んぼなどがあり、小学生の感受性の強さ感じた。