2026年05月08日 佐藤大史

沖縄県、西表島(いりおもてじま)。沖縄本島からはるか400キロ南西にあり、亜熱帯のジャングルが広がる大きな島だ。北回帰線に程近いその島には、強い日差しが注ぎ、台風が近づけば恐ろしいほどの暴風が吹く。島内にはコンビニもないし、アマゾンの荷物が届くには1週間かかる。荒天が続けば船が止まりスーパーの棚が空っぽになることだってある。物質的に満たされるにはインフラもマンパワーも足りていない。海で隔てられているぶん、コミュニティとしての課題は内地より離島の方が難題なのは間違いない。それでも島に暮らし、生きていく人がいる。
彼らの表情や暮らしぶりに滲み出るのは悲観でもなければ単なる楽観でもないようだ。言うなれば、しなやかな物差しで物事を測っているように見える。さながら、暴風の中のサトウキビのようだ。そのありようはどこからくるのだろうか。どうやら、西表島に注ぐ烈しい日差しや強風の中で、なお柔らかな風景が流れていることは無関係ではなさそうだ。東京から遙か2000キロ先、その島に流れる物語を写真で紡ぐ。
佐藤大史写真展「南の風景」
■ 会場:新宿OMシステムギャラリー
会 期:2026年5月21日(木)~6月1日(月) 入場無料 火曜・水曜定休
時 間:10:00~18:00(最終日は15:00まで)
住 所:東京都新宿区西新宿 1-24-1 エステック情報ビル B1F 03-5909-0190
