2023年06月14日 ブルース・オズボーン
海辺の町に住むようになってから、早くも20年がたちます。
貝殻やシーグラスを見つける楽しみ、個性的なかたちの流木やカラフルなプラゴミを収集するなど、浜辺の散歩は飽きることがありません。
砂浜はまるで自然と社会の縮図のようで、いろいろな拾い物をしては考古学者気分で楽しんでいたものでした。
しかし、プラゴミが海洋生物に重大な被害を与えていることを知り、写真家としてこの課題に対してどう向き合っていくかの試行錯誤がはじまりました。
プラスチックによって、鳥や魚だけでなくすべての海洋生物が深刻な健康の問題に直面しているという事実。細かく分解されたマイクロプラスティックが食物連鎖によって生命全体を脅かす恐怖。
現代社会に深く根付いているプラスチックがない世界を想像することは非現実的ですが、心がけ次第では、プラスチックへの依存度を消極的にしたり、リサイクルやアップサイクルのアイディアをフル活用することで課題解決に取り組むことはできるはず。
忘れてならないのは、海洋ゴミの大部分は海岸や海洋投棄から出たものではなく、雨水管や川を通って海に流れ込む都市廃棄物だということ。
今回の写真展示で、海洋ゴミの課題は私たちの日常の一部であることを共有し再認識しほしいと願っています。
BRUCE OSBORN 写真展「Nature Calls」
会 期:2023年6月3日(土)〜30日(金)
会 場:日本外国人特派員協会(FCCJ)
東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビル5階
FCCJ公式サイト:https://www.fccj.or.jp/number-1-shimbun-article/nature-calls