野田雅也 写真展「造船記 Chronicle of a Shipbuilder」

2023年03月01日    野田雅也

 

ひょうたん島(蓬莱島)のある赤浜の岸辺で、瓦礫から工具を拾い集める船大工に出会った。大槌湾に面した岩手造船所は津波で壊滅し、流された船は陸に打ち上げられたり、海上を漂流したりしていた。船大工は、「あの船さ、おらほの方から流れたべ」と屋根の上に乗った観光船を見上げた。漁師町の復興に、船は欠かせない。「やんねばなんねえ」、船大工たちは声を合わせた。町に暮らしの明かりが灯る日を夢見て、途切れることなく復興の槌音を響かせ続けた。

今、夜空の下に街明かりが輝き、蓬莱島の灯台は海を照らす。家族や仲間を失い、悲しみや苦しみを乗り越えても、さらに困難は続いた。しかし船大工をはじめ、町の誰もが、誰かの明日を想い、支えあい、新しい町を築き上げた。写真展『造船記』は、東日本大震災から復興までの不屈の歩みをたどる船大工たちのクロニクル。

3月11日の写真集発売にあわせて、岩手・東京で写真展を開催します。

 

○岩手展

期 日:2023年3月4日(土)~12日(日)入場無料

会 場:大槌町文化交流センター「おしゃっち」1階

〒028-1117 岩手県上閉伊郡大槌町末広町1-15

https://www.oshacchi.com

 

○東京展

期 日:2023年4月13日(木)~19日(水)入場無料 4月16日(日)は休館

時 間:10:00〜18:00(最終日15:00まで)

会 場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」

〒160-0022 東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F

https://www.photo-sirius.net

 

 

【写真集の概要】

(判型) B5判(182mm×257mm)

(製本)  ソフトカバー並製本

(写真点数) 222点

(ページ予定数) 240ページ/フルカラー(本文あり)

(発行日) 2023年3月11日

(発行所)集広舎/川端幸夫

(装丁・デザイン)スタジオカタチ/玉川祐治

 

 


野田 雅也(のだ‧まさや Masaya Noda)

1974年福岡県生まれ、写真家‧映画監督。バックパッカーとして 世界を放浪し、写真を始める。ライフワークとしてチベットを撮影、 世界情勢や地球環境を取材して国内外で記事や映像作品を発表する。日本写真家協会(JPS)会員、日本ビジュアル‧ジャーナリスト協会(JVJA)会員、Media Labo ノダグラ代表。

映画に『遺言 原発さえなければ』(2014年)、『サマショール 遺言第六章』 (2018年)、『ふるさと津島』(2020年)。

共著に、『災害列島‧日本』(扶桑社)、『3‧11メルトダウン』(凱風社)、写真集『造船記』(集広舎)を2023年3月に刊行。

https://masayanoda.com